介護用ベッドは縁の下の力持ち


在宅で介護をするようになると必要になるものがあります。
今日はその代表的な介護用ベッドについてのお話しです。

Terminally ill senior woman staying in hospice

通常のベッドと介護用ベッドの違い

介護用ベッドは、普通のベッドとは少し違います。
通常、介護用ベッドには【電動のモーター】がついていて『ベッド全体を上下させる』『頭と足を、それぞれ起こしたり下げたりする』機能が付いています。
また、柵も着けることが出来ますし、食事などがベッドで取れる様にテーブルが着けられるようにもなっています。
【マット】も『褥瘡予防のための低反発マット』や『エアーマット』『電動で体位を変えるマット』など種類も豊富です。【車輪】がついているものもあって『ベッド位置を変える』ことも容易になっています。

なぜ介護用ベッドが必要?

要介護者の状態によりますが、ご自身で立ったり出来るかたの場合には、ベッドの高さを調整することによって【立ち上がりがうんと楽に】なります。
ベッドに腰掛けた時に膝が90度以上曲がっているような高さの低い状態の場合には、立ち上がろうとした時に、大腿部や膝に対する負担が大きくなるのです。一方、ベッドを上げて、膝が少し伸びた状態から立ち上がると、体の負担がかなり減ります。
立ち上がりに介護が必要な方の場合には、高さを調整することで、介護者の負担も大きく変わります。

食事の際には、出来ればベッドから離れてテーブルで取ることが理想ですが、体の状態が悪化した時には、椅子に座っていることも困難になります。
このような時には、ベッドの頭部分を起こして、ベッド用のテーブルを着けることによって食事を取ることが可能となります。
その他、足が浮腫んだ時には少し足を上げるなど、頭と足の高さをそれぞれ調整することで、色々なポジションをとることが出来るようになって体も楽になります。

また、マットの種類が豊富ですので、『褥瘡(じょくそう)』いわゆる床ずれ防止、治療に有効です。

購入する必要がある?

介護用ベッドは購入することも可能ですが、介護保険の要介護認定の方であれば、介護保険を使って月々のレンタルで借りることが出来ます。レンタル料はベッドだけでおよそ月々1000円前後です。
担当の『ケアマネージャー』に相談すれば手配してもらえます。

高齢の方で、これまで畳に布団を敷いて寝ていた場合には、ベッドに対して抵抗があることがよくあるようです。しかし、介護用ベッドは介護を受ける方にも、介護をする方にとっても必要な物ですし、とても役に立つ物です。まさに、【介護を支える縁の下の力持ち】なのです。何とか慣れていただけたらいいなと思います。

介護ベッドは在宅療養の必需品です

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