訪問診療同行看護師の役割


私が働いている診療所では、訪問診療は看護師さんと一緒に患者さん宅へ伺っています。
今日は訪問診療でとても頼りになる同行看護師さんのお話しです。

Photo by Sean Locke www.digitalplanetdesign.com

そもそも訪問診療は何人で訪問する?

訪問診療のスタイルには、医者が単独のケースと医者と看護師ペアのケース、医者と事務職のケース、医者、看護師、事務職のケースなどがあります。
特に何人で訪問しなければならないという決まりはありません。医師一人でも問題ありません。
採算性や効率性を考えて、それぞれの診療所が方針を決定していると思います。

同行看護師のメリット

情報量の差

私たちの診療所の訪問診療で大切にしているのは、【患者や家族との関わり】です。
患者や家族とどのように話すか、どのような情報を得るかは、とても大事なことだと思っています。
一人の場合より二人の場合では、得られる情報が増えることは間違いありません。
医師と看護師という違った職種の視点から観察してコミュニケーションを取ることによって、内容がより充実します。患者さんやその家族にとっても、この内容は医師に、看護師に、と話しやすい相手もあると思います。
看護師は女性が多いので、男性と女性の観点の違いも大切です。

診療の質の担保

訪問診療は【密室の診療】です。
医師と患者・家族だけでは、そこで行われている診療の質の担保は困難ではないかと思います。
看護師が第三者的な役割を果たすことで、診療に緊張感が生まれ、質の担保にもつながるのではと感じています。これは、事務職では無理なことです。

各種手技の安全・効率化

在宅では、採血や点滴・静脈注射、採尿、各種カニューレ交換、胃瘻チューブ交換などの手技も行います。
看護師の手助けがあれば【効率的に安全に】行う事が可能となります。これも事務職では困難です。

同行看護師のデメリット

デメリットといえば、コストの問題だけだと思います。
何を大切にするかによってメリットとデメリットのバランスを考える必要があります。

私自身は、いままで看護師同行の訪問診療しか経験がありませんが、同行看護師の存在はとても大きいと感じています。助けていただいたことも数多くあります。本当に頼りになる存在です。

診療報酬に看護師同行の加算が認められたらいいのになあと個人的には思っています。

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