在宅でのリハビリ
「リハビリ」という言葉を、よく耳にされると思います。リハビリとは何のために、どんなことをするのかご存知ですか?
今日は、リハビリについてのお話です。
リハビリとは?
リハビリは英語のリハビリテーションを短くしたものです。「リハビリテーション」とは、ラテン語のre(再び) – habiris(適した)に由来していて、「何らかの理由で能力低下・機能低下した状態から、改善するように働きかけること全般」を指します。
リハビリの目的は、完全に元の状態に戻すことではなく、その人に合った生活に近づける為の治療やトレーニング全般とされています。
リハビリテーションの3つの職種
リハビリを専門に行う職種は大きく3つあり、「セラピスト」と呼ばれることもあります。
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士です。
「理学療法士」は、主に寝返る・起き上がる・立ちあがる及び歩くなど、日常生活で必要な基本動作が出来るように、「身体の基本的な機能回復をサポート」します。
「作業療法士」は、入浴や食事など日常生活の動作や、手工芸・園芸及びレクリエーションまで、あらゆる作業活動を通して、「身体と心のリハビリテーション」を行います。
「言語聴覚士」は、「発語・発声・聴覚機能・嚥下機能の回復」を目指します。
在宅でのリハビリ
『脳梗塞』後や、整形外科手術後のリハビリを積極的におこなっている病院や、デイケアでのリハビリにおいては、セラピストの数も多く、それぞれの役割に特化したリハビリを行っています。
一方で、在宅におけるリハビリを行う「訪問リハビリ」では、使用するのは専用の器具では無く、家にあるもので代用することになりますので、理学療法士と作業療法士の区別は余り意識されることはありません。家での生活が、少しでも暮らしやすいように、新たな生活の意欲が見出せるようにという視点からリハビリが行われます。
言語聴覚士は在宅の場合には、「嚥下機能の評価と訓練」が中心になります。飲み込む力が落ちていて誤嚥する危険があるから食べさせないという評価ではなく、今の飲み込む力を評価した上で、「食べるためにはどうしたら良いのか」を考えて訓練します。栄養士とともに食事の形態や調理方法を工夫して家族に教えたりします。
日常生活や食べる支援を行うことを通じて、【生きる気力を取り戻して貰う】ことが、リハビリの仕事です。
在宅で療養する上で、「リハビリセラピスト」は本当に頼りになる存在です