デイサービスと訪問リハビリで別人に


今日は、『廃用症候群』で寝たきりの80代女性のお話です。

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初診時の様子

初めて伺った時には、ダイニングの床で毛布に包まり固まっていました。呼びかけにも、全く反応する事はありませんでした。風呂も何ヶ月も入っていない状況でした。

長女さんが、一人で介護されています。
家は一戸建で、二階には次女さん夫婦が同居しています。
不思義な事に同居しているにも関わらず、姉妹で交流は全く無いようです。
家の中にはゴミが散乱し、カーテンレールにはホコリが数センチ位積もっています。

食事も余り摂れていないようでしたので、このまま看取りになると感じました。

その後の経過

身体診察や採血などを行った結果、内科的には特に大きな問題はありませんでした。
【身体障害申請】を行うのと共に、取りあえず介護ベッドを入れることにしました。

デイサービス開始

入浴の目的もあり、【デイサービス】を週1回から開始しました。
家の玄関口に急な階段があるので、スロープが入りません。このため、デイサービス送迎の際には職員がベッドから抱えて車に運びます。

訪問リハビリ開始

筋肉を使わない事によって、筋肉が痩せて動けなくなる『廃用症候群』と判断して、週1回の【訪問リハビリ】も開始しました。

幸い娘さんは、こちらからの色々な提案を快く受け入れてくれました。
こうして始まった訪問診療でしたが、もう1年半が経過しようとしています。

現在の状況

今では、週3回のデイサービス中に平行棒歩行も出来るようになっています。
家では、ベッドに座る訓練をしています。
会話も普通に通じますし、表情も明るくなっています。
初めの頃と比べるとまるで別人です。

デイサービスと訪問リハビリによる成果だと思います。

残る謎

  • いわゆる『ゴミ屋敷』で生活していることに不都合は感じないの?
  • 妹夫婦との不思議な同居生活はなぜなの?

これらの謎には、未だ突っ込んで聞くことが出来ません。
環境は健康と密接に結びつく問題でもある為、いつかは解決しなければならない課題だと思っています。

それぞれの家の中には謎があります

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