『パニック障害』
日常会話で時々耳にするパニックという言葉は、「突然のことに動揺した」という意味で使われることが多いと思います。
Wikipediaによるとパニックとは「個人において突発的な不安や恐怖による混乱した心理状態、またそれに伴う行動を指す」とあります。
今日はパニックによって日常生活に支障をきたすようになる『パニック障害』についてのお話しです。
パニック発作とは
突然起こる激しい動悸、発汗、震え、息苦しさ、胸部の不快感、めまいと、このままでは死んでしまうという強い不安が起こることを、「パニック発作」と呼びます。
パニック発作は10分以内に頂点に達し、長くても1時間以内には治まります。
何かきっかけとなることがある場合もありますが、特に誘因無く起こる事もあります。
ところで、一生のうちにパニック発作を起こす人は10%程度居るといわれており、パニック発作を起こす人が全て『パニック障害』というわけではありません。
『パニック障害』とは
パニック発作が何度も起こると、「次にパニック発作を起こしたらどうしよう」という不安や恐怖が強くなります。これは、「予期不安」といわれます。
予期不安が進行すると、逃げ場の無いような場所や大勢の人が集まる場所、過去に発作を起こした場所を避け、その場所には近づかなくなります。これを「広場恐怖」といいます。
「パニック発作」と「予期不安」、「広場恐怖」によって、日常生活に大きな支障をきたすようになると『パニック障害』といわれます。
『パニック障害』が悪化すると、人前に出るのを嫌って閉じこもるようになり、正常な社会生活が維持できなくなります。さらに悪化すると、『うつ病』を併発することもあります。
『パニック障害』は若い人に発症することが多くて、40歳以降に発症することは稀と言われています。アラフィフの人が新たに『パニック障害』になる事は無いと思いますが、お子さんがなる可能性はあります。
パニック発作だけでは病気とは言えないですが、早めに医療機関を受診する事により症状の進行を止められます。