心が離れる瞬間
先日、昔一時期一緒に仕事をした方と久しぶりに会食する機会がありました。
今日はその時のお話しです。
彼は組織のために身を粉にして働いていました。時に上層部と衝突することもありましたが、それも「組織を良くしたい」との思いからのことでした。
その組織は一時、分裂騒動があり、それまでの同僚が敵味方に分かれてしまう事態になりました。
紆余曲折の後事態は収拾しましたが、あるとき上層部から「おまえはあちら側の人間ではないか」と詰問されました。全くの誤解でしたが、この一言で「心が離れた」と感じたようです。
その後、組織から去って行きました。
彼の話から、私も過去に何度か同じような体験をしたことを思い出しました。
それまで信頼していたものが、ある一言で一瞬のうちに瓦解してしまうような体験です。
アドラー心理学を解説した『嫌われる勇気』によれば、“すべての悩みは対人関係にある。そして、他者の期待に応えようとする承認要求を否定することで、人は変われる”とあります。
他者からどう思われているかを気にしだすと、結局は他者は自分のことが分かっていないと落胆する結果になります。
他者に振り回されず自分の人生を生きて行くことが大切なのだと思い出しました。