お年寄りに多い病気!肺炎と尿路感染症


高齢者と若い方では、かかる病気が違います。
お年寄りで良くある病気は、骨折などの整形外科的な病気を除けば肺炎尿路感染症です。
本日は肺炎と尿路感染症についてお話しましましょう。

Handsome successful doctor speaking to a senior patient

お年寄りの病気の特徴

お年寄りの病気の特徴としては、自覚症状が乏しく、熱が必ずしも上がらないこと、何となく様子がおかしい、食事量が減ってきた、おかしな事を急に言うようになった等の症状であらわれることが多いことです。
したがって、こういった「何となくおかしい」と家族がいう場合には、肺炎や尿路感染を疑って、早めの対応が必要になります。
特に在宅の場合には、一旦その場を離れると次の診療まで時間を要することから、注意が必要です。

肺炎について

肺炎は、現在全年齢を通じて日本人の死因の第3位となっています。
特に高齢者の場合には、一旦肺炎になると重症化し場合によっては死に至ることもあります。

肺炎は肺の組織が壊れることで起こる病気です。
その原因としては、細菌やウイルスによるもの、誤嚥した飲食物などがあります。

治療は、原因によって多少異なりますが、基本的には抗生物質を使うことになります。
肺炎の状態が悪くなると呼吸状態も悪くなり、必要に応じて酸素が必要となることもあります。

重症な場合には、もちろん入院して治療することになります。
しかし、それほど重症ではない場合、また、入院することで認知症状が悪化するなどの理由で入院が困難な場合や、自宅看取り方針の方で在宅で対応出来る範囲内での治療で良いとご家族が希望される場合などでは在宅で治療することもあります。
在宅でも抗生物質の注射や点滴をすることができますし、酸素を使用することが可能です。

比較的軽症であれば抗生物質を内服して様子をみることもあります。
通常1週間程度の抗生物質による治療で回復することが多いです。

尿路感染症について

尿路感染症は、細菌が尿道口から膀胱やその先の腎臓までのぼってゆき、繁殖することでおこる感染症です。

細菌が膀胱にとどまっている場合を膀胱炎、腎臓まで到達してしまった場合を腎盂腎炎と呼びます。
膀胱炎ではおしっこをするときに痛みがあったり、尿の回数が多くなったりするくらいで、通常、熱はでません。
腎盂腎炎の場合には高熱が出ることが多いのですが、お年寄りの場合は出ないこともあります。
おしっこの量が少なく、濁っていれば尿路感染を疑い、おしっこの検査をします。
尿路感染の場合は、咳などの症状もなく、呼吸状態は安定しています。

治療は、やはり抗生物質を使うことになります。
治療期間としては1週間から10日程度かかることがあります。
重症の場合は入院ですが、肺炎と同様に在宅での治療も行います。

まとめ

お年寄りに多い病気は肺炎と尿路感染症です。
これといったハッキリした症状が出にくく、何となくおかしいことで疑い早めの治療を行います。
在宅でも治療が可能であることがほとんどです。

お年寄りの何となく様子がおかしいは要注意です

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