介護者が急変すると親はどうなる?


親を介護している方は、沢山居ると思います。

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今日は、介護者が急変した時に、その親はどうなるのか、というお話しです。

ある日の午後

ある患者のデイサービスでの事です。帰りの時間になり職員が連絡を入れても、その娘さんと連絡がつきません。自宅まで送って中に入ると、介護者である娘さんは部屋で倒れていました。
直ぐに救急車を手配して、即入院となりました。『脳梗塞』でした。
詳しい病状はわかりません。しかし、恐らく数ヶ月単位での入院が必要ですし、麻痺が残る可能性も高いと思われます。

さて、こうなると「その母親である患者さんをどうするのか」という問題が出ます。

患者背景

この患者は80歳代で、『全身性エリテマトーデス』の診断は受けていますが、主に廃用症候群によって、ベッド上での生活をしている方です。一人で自立して座っていることも出来ません。食事、排泄などにも、常に介護が必要な方です。要介護認定は4です。

一方、介護者の娘さんは60前後の方で、ひとり母親の面倒を見ています。デイサービスは週3回ほど利用していました。私の勤務するクリニックから訪問診療に行っていましたが、これまで伺った際には、彼女自身の体調不良について、特に聞いたことはありませんでした。

ケアマネの手配

こんな時には、ケアマネージャーが頼りになります。
急遽、母親の受け入れ可能なショートステイを探して緊急入所となりました。ショートステイは、通常は【数日単位】で利用することが多い施設ですが、比較的長く【月単位】で利用できるいわゆる『ロングショート』の空きを探して、入所する事が出来ました。
娘さんの状況次第ですが、今後はショートステイを利用しながら、長期に入れる施設を探すことになります。
一番良いのは、費用的に安い『特別養護老人ホーム』です。

特別養護老人ホームとは

『特別養護老人ホーム』は、地方公共団体や社会福祉法人などが運営する公的な施設である為に、有料の老人ホームなどに比べると低料金となっているのが特徴です。
入居の際の初期費用も必要ないですし、月々の費用も比較的安価です。

ネックになる事と言えば、入居が要介護3以上の重度要介護者に限られていることと、施設数が少ないので入居待ちが長いことでしょうか。

幸いにも、この方の場合には、要介護4ですので介護度には問題ありませんし、介護者の入院という情状酌量の余地がある為に、優先入所も可能であるかもしれないと期待しています。

“介護者の健康が要介護者の安心な生活に繋がる”
アラフィフで、親の介護が大変な方、
ご自身の健康にも、充分留意して下さいね。

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