たかが水虫から大変なことに


今日のお話は『水虫』です。

Foot bacteria disease causing a smelly odor with a close up of the human body showing toes with blue bacterial infection danger as a symbol of skin illness as a podiatry or podiatric medicine concept.

水虫とは

『水虫』は白癬菌というカビの一種が皮膚の下で繁殖し広がってゆく白癬症という名前の感染症です。
足の白癬症を『水虫』、体の白癬症を『たむし』といった呼び方をしますが、同じものです。

『水虫』は、集団生活中に敷物やタオルなどを共有することで感染することが多く、カサカサのタイプとジクジクのタイプがあります。

足の指の間や踵、足裏、爪などに良く起こります。
皮膚が剥けて、粉をふいたようになります。
指の間にできるタイプや水泡ができるタイプは強い痒みを伴うことから、「水虫はかゆい」というイメージが広まっていますが、『爪水虫』や、角質が増殖したり硬くなるタイプの場合にはかゆみを感じない場合もあります。爪に白癬菌が入り込む『爪水虫』は『爪白癬』といいます。爪が黄色に変色し、厚く変形します。

白癬菌は、高温多湿の環境を好みます。『水虫』は男性に多いと思われがちですが、最近はブーツを履く女性にも多くみられます。

治療

治療は抗真菌薬の軟膏を使うことが多いです。
風呂上がりなどの清潔な状態のときに毎日1回塗ることで、ほとんどの場合良くなります。
ただ、良くなったからといって直ぐに塗るのを止めてしまうと再燃しますので注意が必要です。

良くなってからも、最低1ヶ月は塗り続けます。

市販の水虫治療薬でも効果はありますが、長引くときは医療機関への受診をお勧めします。

爪白癬の場合は、塗り薬が効かないと言われていて、従来、飲み薬の抗真菌薬が必要でした。この場合、飲み薬は肝臓に悪影響があるため、定期的に採血をして検査をする事が必要です。
最近、爪白癬用の塗り薬が新たに出ました。どれ位効き目があるかは、定かではありませんが、採血しなくても良いのでメリットは大きいです。ただ、とても値段が高いのが難点です。

予防と対策

足は、汚れたり汗をかいたりしやすいので、清潔に保つことが必要です。
出来たら足は朝夕2回洗った方がいいですね。
石けんを良く泡立てて優しく洗い、皮膚に異常が無いかチェックすることが大切です。

また、同じ靴を連続で履かないことも感染予防には有効です。

何が怖い?

さて、『水虫』は良く目にする一般的な病気です。
だからといって放っておくと、大変なことになってしまうこともあります。

水虫は感染症です。どんな人が罹りやすいかというと、『糖尿病』の方です。
『糖尿病』になると抵抗力が弱まり、感染しやすくなるのです。
そして一旦なってしまうと完治もまたしにくいのです。

『糖尿病』は目、腎臓、足に合併症を起こします。

3大合併症

  • 目は『白内障』や『網膜症』となり失明に至ります。
  • 腎臓は機能が低下し、やがては人工透析が必要になります。
  • 足は、菌が入り腐ってしまい最悪は切断となります。

この足を切断する原因に『水虫』がなってしまうのです。

怖いですね。

たかが『水虫』、されど『水虫』、放っておくと大変なことになりますのでご注意を

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