出血しました。どうします?


私たち在宅医は、度々「血が出ました」と往診依頼で呼ばれます。

  • 転んで怪我をして出血
  • 鼻血が止まらない
  • 歯医者で抜歯した後で、じわじわ出血
  • 排便したら、便器が真っ赤
  • 口から血を吐いた

など『血』に関する症状は様々です。

Arztmännchen 2
本日は、体の表面の傷からの出血及び、その対応についてのお話しです。

まずは止血

血を止めることを『止血』といいます。とりあえず止血することが第一です。

血が出ているところをタオルなどで抑える圧迫止血法を行います。止まるまでは、途中で緩めない事がポイントです。
時間は15分程度、圧迫すればほとんどの場合の血は止まります。
ただ、高齢者の方は往々にして、血液サラサラの薬(プラビックス、バイアスピリン、ワーファリンなど)を内服している事が有ります。そうなると通常よりも止血しにくくなっています。

洗浄

止血後、水道水でよく洗ってください。擦ると再度、出血する事があるので、優しく洗う事がポイントです。石などの異物があれば出来るだけ取り除きます。

皮膚が剥ける表皮剥離の所でもお話ししましたが、ラップを巻いて置くと傷が乾燥しないので、治りやすいです。

医療機関の受診

出血量が多い場合や、止まらない場合、意識がハッキリしない場合は救急車を呼んで下さい。
傷が深い場合や大きい場合には、止血後、速やかに医療機関を受診してください。
かすり傷程度であれば、水道水で洗って絆創膏を貼っておいたらよいでしょう。

治療

傷が深い場合には、糸で縫う縫合が行われます。
頭の傷の場合には、『ステープラー』といって、皮膚をバチンと金具で止める方法もあります。紙を綴じる時に使う文房具と同じような物です。

縫合した場合は通常1週間程度で抜糸となります。

出血には圧迫止血。洗浄後、受診は速やかに。覚えておいて下さいね。

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