インフルエンザワクチンのお願い


いよいよ季節も秋になってきました。秋は食べ物がおいしいですし、紅葉狩りなど観光にもいい季節ですね。
一方で、朝夕の冷え込みや空気が乾燥し始める時期になり、風邪やインフルエンザも流行り始める時期でもあります。
今日は、「インフルエンザワクチン」のお話です。

ワクチンについて

病原菌やウイルスなどの外敵から、体を守る働きを「免疫」と呼びます。免疫によって体に一度入ってきたものを覚えていて、次に入ってきた時には速やかに退治できるのです。
ワクチンは、この免疫の力をつけるために行われます。
具体的には、病原菌の感染力を弱めたものや、病原菌やウイルスに良く似た人工物を体に入れることによって、病気にならないようにするものです。
前者を「生ワクチン」、後者を「不活化ワクチン」と呼ぶこともあります。「生ワクチン」は極く稀に、対象の病気に軽くかかることがありますが、「不活化ワクチン」の場合にはその心配はありません。

インフルエンザについて

インフルエンザは、ウイルスが起こすものです。風邪もウイルスですが、種類が違います。
インフルエンザの症状は、突然の寒気と発熱、倦怠感から始まります。発熱は39度以上になることもあります。関節痛を伴うこともあります。咳やのどの痛みは、それほどでもありません。
2日位でピークに達し、5日程度で自然に治ります。
問診と身体診察、検査によって診断します。最近は「迅速検査キット」が普及していて、鼻の奥から取った鼻汁を取って、15分程度で結果が出ます。
治療は、健康な成人であれば、基本的には【熱さまし】を服用するなどの「対症療法」です。小さいお子さんや高齢者、心臓や肺などに持病を持っている方などは【抗インフルエンザ薬】を使用します。

インフルエンザワクチンのススメ

インフルエンザを完全に予防することは不可能です。しかし、ワクチンを接種することによってインフルエンザにかかる人が少なくなることはわかっています。
よく、「インフルエンザワクチンを打っても、その後インフルエンザに罹ってしまって無駄だった」と言うことが聞かれます。当人にとってはそう考えるのも無理からぬところですし、生活環境や体質によってはワクチンが効きにくい人がいるのもまた事実です。
しかし、だからと言って「全く無駄」という訳ではありません。打ったことによって、「辛い症状が軽く済んでいる」ということが良く言われていますし、大多数の人は予防接種をすることによってインフルエンザには罹らなかったのです。
ワクチンを打たなくてもインフルエンザにならない人もいる中で、どうしてそれが分かるのかというと『統計』を使うことで証明されています。

特にインフルエンザワクチンを打ってもらいたい人は、罹ると重症になることが予想される人です。
それは【抗インフルエンザ薬】の対象者と同じですが、小さいお子さん、高齢者、免疫異常がある方、心臓・肺などに持病がある方と、お子さんや高齢者に接する機会のある方です。
高齢者や小児では、住んでいる自治体からの助成があるところが多く、費用も少なく打てるようになっています。

対象の方は、予防接種に行って下さいね

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