「家庭医」って聞いたことあります?


「家庭医」と呼ばれる医者がいることをご存知ですか?

今日は、「家庭医」についてのお話です。

家庭医とは

普通、医者はそれぞれ専門の領域を持っています。例えば、内科とか外科、精神科、小児科などです。内科や外科には更に細かい専門があって、内視鏡の専門であるとか、消化器外科の専門であるとかに分かれています。

この場合、体のある特定の部分とか、ある特定の病気の専門であることがほとんどです。

これに対して、家庭医というのはよくある一般の病気全般を診るのが専門です。大げさに言えば、0歳から100歳まで大人も子供も取り敢えず困った時に何でも相談に乗ることが出来る医者なのです。

「家庭医」はどこにいる?

現在、「家庭医専門医」は、全国に僅か500人程度しかいません。今後、「総合診療専門医」という名前に変わって、少しずつ増加してゆく予定です。
「家庭医」は主に診療所で勤務していることが多いのですが、病院の中にもいます。病院では「総合診療科」という名前になっていることもあります。

病棟管理や外来、訪問診療まで、人によって働き場所は異なります。

「家庭医」のメリット

日本は、今世界で最も高齢化が進んでいます。今後も更に拍車がかかり、超高齢社会となってゆく見込みです。
高齢者になると、沢山の病気を抱えていることが多くなります。そうすると、それぞれの診療科にかかることになってしまうので、手間も時間もお金も、沢山必要になります。以前お話ししたように薬も多くなってゆきます。

しかし、現在の日本において「医療費高騰」が財政を圧迫しているので、今後は今以上にお金をかけられなくなって来ます。

そこで、この問題の解決策です。「家庭医」がある患者の困っていることを「一旦全て診る」ことによって、多くの問題は解決します。もちろんその「家庭医」1人で全て治療可能という訳ではありませんので、必要があると判断した場合には「それぞれの専門医」に紹介することになります。

患者にとっては手間と時間とお金の節約になり、無駄な薬も減らせます。

日本は「フリーアクセス」といって、誰もが自由にどの病院にでもかかることができます。そうすると、「何科を受診するのかの選択」を、患者自身が行うことになります。しかし、必ずしも適切な診療科を選択できるとは限りません。受診して、違う専門の病気であることが分かれば、またもう一度受診し直さないといけません。これも「家庭医が診ること」によって、解決します。

その他にも、家庭医の診療は患者の満足度が高くなるなどと言われていますが、また別の機会にお話しします。

今日は、「家庭医」の紹介でした

 

Follow me!


次の記事

食べ過ぎにはご注意を