よくある『貧血』、放置は禁物!!
健康診断で「『貧血』があります」と言われることがあります。
ところで、血液検査項目には『貧血』はありません。【ヘモグロビン】あるいは【血色素】と表示されている数値が、男性は13.0g/dl以下、女性は12.0g/dl以下で『貧血』と言われます。
今日は、『貧血』のお話しです。
『貧血』とは
『貧血』とは、簡単に言うと血液が薄くなった状態です。血液が濃いか薄いかは、血液中の【ヘモグロビン】というタンパク質の濃度で測ります。ヘモグロビンの濃度が低くなると貧血です。
『貧血』の症状
『貧血』の症状には、「動くとしんどくなる」「脈拍が早くなる」「瞼の裏が白くなる」などがあります。
一般的に、『貧血』を起こすと次のような症状が表れます。
- 耳鳴り
- 目まい・立ちくらみ
- 動悸・息切れ
- 疲れやすい
- 寒さを人一倍感じる
- 食欲がない
- 顔色が悪い
『貧血』の原因
『貧血』となる原因には大きく2通りあります。
- 血液を作ることが出来ない病気である場合
- 血液が体から失われてしまう病気である場合
です。
『鉄欠乏性貧血』
健康診断で最もよく耳にするのは「『鉄欠乏性貧血』」です。
これは、出血によって体の血液が失われてしまうことが原因の『貧血』です。
出血には、怪我により出血の他に、消化管などの内臓からじわじわと出血するもの(消化管出血)や、女性であれば多量の生理出血(過多出血)も含まれます。
健康診断で指摘される『鉄欠乏性貧血』の原因は消化管出血と過多出血です。
消化管出血が疑われる場合には、便に血液が含まれていないかを検査する【便潜血検査】や【胃カメラ】などを行います。
また、生理過多出血が疑われる場合には、産婦人科で『子宮筋腫』や『子宮内膜症』が無いか検査をしてもらう必要があります。
『鉄欠乏性貧血』の治療
胃カメラやその他検査で異常があれば、その元の病気の治療をおこないますが、『貧血』の治療としては【鉄剤を内服】することになります。
数ヶ月内服して、再度血液検査をして『貧血』が改善しているのかチェックする必要があります。
『貧血』は、体の異常のサインです。
しっかり検査して、早めの治療を行う事が必要です。