あなたは救急車を呼んだことがありますか?
私の父は、ある日午前2時過ぎに突然「うっ!」という声をあげたと思ったら既に虫の息でした。
隣に寝ていた母は驚き、同じ町内に住む兄の所に電話し到着を待って119番通報したそうです。
結局、病院に搬送されましたが大動脈破裂で亡くなりました。
救急車は119番というのは、子供でも知っている事です。でも、実際に救急車を呼んだ事がある人は、思ったより少ないようです。
そして、いざというときには私の母のように、気が動転して、とにかく誰かに助けを求めねばと肉親に電話する事もあることでしょう。
救急車を呼びにくい要因
救急車を呼ぶのをためらうのは、家族の不安、こんな状態で呼んでもいいのかという不安が考えられます。
また、深夜は特にそうですが、救急車を呼ぶと隣家に迷惑がかかると遠慮する場合や、
救急車が来るのを待つより、自分の車で連れて行った方が早いと判断する場合もあると思います。
総務省発表の『平成 26 年版 救急・救助の現況』によれば、平成25年の救急自動車による覚知(119 番通報)から現場到着までの所要時間は、全国平均で8.5分だそうです。この時間を長いと考えるかどうかです。
救急車を呼ぶことのメリット
大きく3つのメリットがあると考えます。
- 1つは救急車両なので搬送時間は当然短くなります。
- 2つめは自宅内で倒れている患者を自分の車に安全に運び込む事はとても大変です。救急隊は3名から4名がチームとなっています。彼らは訓練されていますし、道具もあります。到着の8.5分を考えても安全に素早く搬送ができます。
- 3つめは出発時にあらかじめ受け入れの救急病院に連絡を取りますので、スムースな受け入れと治療が開始されます。また、搬送途中でも酸素投入や必要となれば救命措置が行われます。
どんな時に救急車をよぶべきなのか?
どんな症状の時に救急車を呼んだら良いのか。これには4つのキーワードがあります。
- 「急に」突然何かが起こった場合
- 「片側に」左右で片側に麻痺などが起こった場合
- 「我慢できない」我慢できない痛みがある場合
- 「様子がおかしい」いつもと様子が明らかにおかしい場合
これらに該当すれば、すぐに救急車を呼んだ方が良いと思います。
119番で聞かれること
119番通報すると矢継ぎ早に聞かれることがあります。
- 火事か救急か?
- 住所、電話番号は?近くに目印などがあるか?
- 患者の年齢、現在どんな状態か?
難しいことはありませんが、気が動転していると住所や電話番号、生年月日などがすぐ思い出せない事もあります。できれば電話のそばに書いておくと安心ですね。
119番通報後、救急車が到着前に準備すること
次のものを準備しておきしょう
- 保険証
- お薬手帳あるいは薬の明細
- 入院も考慮して最低限の着替え、タオル
救急車には家族の1〜2人が同乗して行きます。誰もいなくなる場合は、戸締まりも忘れないようにしてください。
お年寄りのいらっしゃる家庭では、普段から救急車を呼ぶ時の手順を確認しておいて、入院する場合の必要な物をカバンに入れて準備しておくといいと思います。