タバコは百害あって一利なし
「タバコが体に良くない」というのは、皆さんご存じの事と思います。
一方でタバコを止める事は非常に困難です。
今日は、タバコのお話しです。
加熱式タバコは大丈夫?
少し前に、幼なじみ数人と会って、お酒を酌み交わしながら話す機会がありました。
その席上、1人の友人が加熱式タバコ(iQOS)を取り出して吸い始めました。
これは、マルボロブランドで有名なフィリップモリス社が開発した『煙の出ない』タバコです。
初めて吸っている人に出会いました。
加熱式タバコとは、タバコの葉を電気で温めて加熱する事によって蒸気を発生させる仕組みのタバコを指します。一番の特徴は、火を使わない為にタバコの「臭い」や「煙」が全然出ない事です。
確かにカウンターで横に居ても確かに煙も出ず、タバコ特有の臭いも感じませんでした。
これで喫煙者も心置きなく喫煙できるし、禁煙者にとっても煙と臭いが無くなって、両者ともハッピーです。
それは本当でしょうか?
タバコが体に与える害のおおもと3大有害物質は【ニコチン】【タール】【一酸化炭素】です。
【タール】や【一酸化炭素】は、燃えることによって発生しますので、燃やさないのであれば大きく減らすことは出来るかもしれません。
しかし、【ニコチン】は体に入ります。フィリップモリス社はニコチン量を発表していません。少なくとも今までのタバコと同量は入っていると思われます。
ニコチンの影響
ニコチンは脳に直接働きかけて「精神的依存」と「肉体的依存」を起こします。
精神的な依存というのは、習慣からくるもので「手持ち無沙汰」「口さびしい」というものです。
一方で、肉体的な依存というのはニコチンに対する薬物依存という「病気」である為、タバコを吸わないでいると激しい離脱症状が現れます。血中のニコチン濃度が下がる事で、イライラや集中力が困難になるなどの症状が出て、それを和らげる為に吸い続けてしまいます。
WHOでは、ニコチンは「ヘロインやコカインと同程度に高い依存性がある」と発表しています。
ニコチンの作用によって、血管が収縮し、末梢血管への血流が減少します。その為に血圧を上昇させて、心臓や血管にダメージを与えます。
また、ニコチンは動脈硬化の原因となります。
ニコチンが体内に入ることで良いことは一つも無いのです。
タバコを吸っている人は、止めるに超したことはありません。
どうしても止められない人は「禁煙外来」へ、是非ご相談ください。