最期はどうして欲しいですか?


いよいよ最期の時が近くなったら、あなたは『心臓マッサージ』や『人工呼吸器』を希望しますか?
いわゆる延命治療を行うか行わないか、という問題です。

高齢や病気の進行によって、死が目前に迫っている段階では、延命治療を行ったとしても、その効果はほんの数日程度で、結局は助かりません。また、本人にとっては苦痛を伴います。
したがって、延命処置を行うか行わないのかを、あらかじめ伺っておくことがよくあります。

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今日は、最終段階での方針決定についてのお話しです。

延命治療について

「延命治療を行いますか?」の問いに対して、自分の場合には望まない人が多いと言われています。ところが、家族の場合には望む人の割合がかなり上がります。

自分の場合には無駄な延命は必要ないと考える方でも、両親や兄弟には少しでも長く生きて欲しい、この世にいて欲しいという思いがあるためです。
この気持ちは、分からない訳ではありません。
いざ延命治療の選択を迫られる時には、本人は意思表示が出来ませんので、家族が意思表示を行います。
すると、本人の意に反して延命治療が行われてしまうことになります。

在宅での意志確認

私たち在宅医が訪問診療で伺うようになると、早い段階で延命処置を行うかどうかの確認をします。更に、食べられなくなったら胃瘻を造るのか造らないのか、水分が摂れなくなったら点滴をするのかしないのか、についても聞きます。

ご本人に意思表示が出来るだけの能力があると判断される場合には本人に、そうではない場合には、本人だったらどう考えるかを家族に判断してもらいます。

ここで重要なのは、家族がどうありたいかではなくて、本人の思いを家族に代弁してもらう点です。

自分の最期を決めるのは誰?

残された家族の良いように決めてもらって結構と考える方も居ると思いますが、やはり、自分のことは自分で決めたいと思う人が多いのではないでしょうか?

家族の想いは大切に受け止めつつも、本人の希望を最優先に治療方針を決定したいと考えています。

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