上手な医者のかかり方
あなたは体調を崩して医者にかかる時に、どのような準備をしていますか?
病院の外来は常に混雑しており『3時間待ちの3分診療』と言われたりしています。病院側に改善する意志がないわけではありませんが、待ち時間がゼロになることはありません。
ようやく自分の番が巡ってきても、上手く状況を伝えられずに、期待していた治療や検査を受けられなかったということもあるでしょう。
今日は、【上手に医者にかかる】には、どのようにしたら良いかのお話しです。
車の調子が悪いとき
車の調子が悪いとき、あなたはどうしますか?自分で車を直せる人は中々いません。やはり、車屋さんに持って行きますよね。そこで、あなたは何を伝えますか?
「車屋さんのいいように直してください」とは言わないと思います。
例えば、「アクセルを踏んでも回転数が上がらない」とか、「エンジンがかからない」など、どこがどう悪いのかを伝えるでしょう。そして、直すのにどれくらいの時間と費用がかかるのか見積もりを出して貰うと思います。
実際に修理となれば、どの部品を交換したかの明細を貰い代金を支払います。
その後、再度調子が悪くなったら車屋に調整をお願いしたりするでしょう。
医者にかかるとき
医者にかかるときには、流石に「先生のいいようにしてください」とは言わないまでも、少し遠慮がちに、例えば「胸が調子わるいのです」と伝えるだけになっていませんか?
医者は、【命に関わる病気があるかどうか】を最優先して考えます。したがって、胸が苦しいと患者が訴えているとなると、まず『心筋梗塞』ではないことを確認しようとします。
「【いつ】【どこが】【どのような時に】【どのように】痛みますか?」と、矢継ぎ早に質問されます。
これにテキパキと答える為には、キチンと準備していないと無理です。
返答に時間がかかったり、曖昧な答えであれば、「取りあえず心電図をとりましょう」となります。
そこで、心電図の結果で心筋梗塞の心配がないとなると、医者はそれで一安心。「心筋梗塞ではありませんでしたので、様子を見ましょう」となります。
あなたは「よく分からないけど、心筋梗塞はないと言うことだから良いのだろう」と満足できますか?
話を聞いてもらえた感がありますか?
医者にうまくかかる方法
車の調子が悪い時に車屋さんに伝える様に、具体的に、もれなく症状を伝える必要があります。そして、病気の見通しを聞き、医者が説明書を書いてくれることはないので自分でメモをとる、納得のゆくまで質問するなどが必要です。
NPO法人ささえあい医療人権センターCOMLが作成した『医者にかかる10箇条』がありますので紹介します。『医者にかかる10箇条 〜あなたが”いのちの主人公・からだの責任者”』
- 伝えたいことはメモして準備
- 対話の始まりはあいさつから
- よりよい関係づくりはあなたにも責任が
- 自覚症状と病歴はあなたの伝える大切な情報
- これからの見通しを聞きましょう
- その後の変化も伝える努力を
- 大事なことはメモをとって確認
- 納得できないときは何度でも質問を
- 医療にも不確実なことや限界がある
- 治療方法を決めるのはあなたです