疾患と病
以前医師にはコミュニケーション能力が必要であると書きました。
今回はその続きです。
疾患と病
『疾患』は患者に診断された病名
『病(やまい)』は患者が辛いと感じていること
医師は目の前の患者の事よりも、患者の持つ『疾病』に目が向きがちになります。疾病を治すことは確かに重要です。
しかし、必ずしも疾病を治すだけでは、患者の病は癒えない事があります。
患者のもつ苦しみ、辛さの『病』を理解したうえで、治療を行う事が必要と言われています。
では、患者の病はどうやって理解することが出来るのでしょうか。
疾患は身体診察を行ったり、検査を行ったりすることで診断がつきます。
しかし、病は患者がどう思っているかですから検査などではわかりません。患者に聞くしか方法がないのです。
ただ、「あなたの病はなんですか」と質問したところで、患者は戸惑うと思います。
そこには、やはり聞くための方法があります。
かきかえ
患者の病を聞き出すには、次の4つの質問をすると良いと言われています。
- 解釈:あなたは現在の自分の状況をどのように考えていますか
- 期待:あなたは医者にどのようなことを期待していますか
- 感情:あなたは現在の状況でどんな気持ちになっていますか
- 影響:今の症状があるために、今まで出来ていたことが出来なくなったことはありますか
解釈、期待、感情、影響の頭文字をとって『かきかえ』と覚えます。
患者として
外来などで医師に症状を訴えるときに、『かきかえ』も合わせて伝えるとあなたの抱える『病』に医師も気がつきやすくなります。
是非おぼえておいて下さいね。