あなたはどんな医者にかかりたいですか?
神の手を持つ脳外科医の話や、手術が上手い外科医の話など、よく雑誌などで『名医』の特集があります。
あるいは難しい病気の診断をつけることができるテレビに出てくる『ドクターG』のような医者が世の中にはいます。
これらの先生は特殊な能力を持つスーパーマンです。スーパーマンは少なくて皆がかかれるわけではありませんよね。
あなたはどんな医者にかかりたいですか?
この質問をすると、良く話を聞いてくれる医者が上位に上がるそうです。
話といっても世間話ではなく、患者の訴えをよく聞いてくれる医者ということです。
病院には患者があふれています。医者も本当はゆっくりと患者の訴えに耳を傾けたいと思っていても、限られた時間の中では困難なことが多いのも事実です。
随分前になりますが厚生労働省が作成した『上手な医者のかかり方10ヶ条』があります。
これは主に外来を受診する際に、限られた診療時間の中でいかに自分の症状を伝え、医者と治療についてのコンセンサスを得るかという観点で作られています。
今でも充分使える内容ですので、参考までに列挙しておきます。
上手な医者のかかり方10か条
1.伝えたいことはメモして準備
2.対話の始まりは挨拶から
3.より良い関係作りはあなたにも責任が
4.自覚症状と病歴はあなたを伝える大切な情報
5.これからの見通しを聞きましょう
6.その後の変化も伝える努力を
7.大事なことはメモをとって確認
8.納得できないときは何度でも質問
9.治療効果をあげるため、お互いに理解が必要
10.よく相談し、治療方法を決めましょう
(厚生省研究班作成)
患者と医師が、どうやってコミュニケーションを取るかということは、悩ましい問題です。
患者側の努力ももちろん必要ですが、医師側のコミュニケーション能力もやはり必要です。
最近では大学医学部の講義の中でもコミュニケーション能力を高めるものが増えています。
患者とのコミュニケーションをどうやって上手く出来るようになるかトレーニングを積んだ医者も増えています。
世の中の流れとして、『よく聞く医者』が徐々に増えていると思います。
しかし、一方で患者の言うことには上の空でらパソコンに向かって話をして、ろくに説明もしないで検査をするような、いわゆるダメ医者もいます。
あなたはどんな医者にかかりたいですか?