急性腹症シリーズ2 急性胆のう炎
前回の虫垂炎に続いて、今日はシリーズ2回目です。
胆のう炎も、急な腹痛の中では多いですね。
胆のう炎とは
胆のうは肝臓の裏についている小さな袋です。
肝臓から消化液である胆汁が作られますが、これを一時的に蓄えておくところが『胆のう』です。
食事をした時には胆嚢がギュっと絞られて、腸の中に胆汁が出るようになっています。
胆のうには、石が溜まることがあります。これを胆石症といいます。
石があるだけであれば特に症状もありませんが、胆嚢の出口で詰まってしまうと胆嚢炎になるのです。
胆のう炎の方の9割以上に胆石がみられます。
40〜50代に多いといわれています。アラフィフの方、ご注意です。
症状
右上腹部に鋭い痛みがあり、痛みに波があります。
嘔気・嘔吐を伴うことが多く、熱も出ることがあります。
ただ高齢者の場合は、発熱はなく、何となく様子がおかしいだけのこともあります。
診断
問診と身体診察で疑い、エコーやCT検査で診断します。
治療
食事を中止し、点滴で補液し抗生剤を使います。
石が詰まって炎症をおこしている場合には手術になります。
予防
再発予防には、食事療法が良いとされています。高脂肪、高コレステロール食品を控えるようにすることと、食事間隔をあけ過ぎずに適度な量を取ることを心がけましょう。
香辛料やカフェイン、アルコールも、発作を誘発しますので極力控えることが必要です。
暴飲暴食や脂質の多い食事をさけることが予防に繋がるといわれています。
生活習慣に気を配りましょう。