聴診は何を聞いているの?


医療機関を受診するときに、聴診器で胸の音を聴いて貰う、【聴診】をすることが多いと思います。特に内科では、必ずといって良いほど聴診が行われます。
あれは何を聴いているのか、気になりませんか?

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今日は、【聴診】のお話しです。

【聴診】は身体診察のひとつ

診察には「医療面接」と「身体診察」の2つに大きく分かれています。
「医療面接」とは、今の状態やこれまでの経過などを聞くもので「問診」とも呼ばれます。
「身体診察」には次の4つがあります。

  1. 目で見る視診
  2. 手で触る触診
  3. 指でトントンとたたく打診
  4. そして聴診器できく聴診

視診と触診はさりげなく行われます。
打診はお腹の症状がある時には良く行いますが胸の打診をする医師は最近は殆ど居ません。
聴診は殆どの診療科で行われます。

【聴診】は何を聞いている?

聴診では主に「呼吸音」と「心音」を聞いています。
「呼吸音」は呼吸の音を聞くことで、『肺炎』などの肺の異常がないかどうかが分かります。また、『喘息』などの気管支の異常も分かります。
「心音」は、心臓の音です。心臓が正しいリズムを打っているか、雑音がないかどうかを聞いています。もし、リズムが狂っていれば『不整脈』になり、どのタイプの『不整脈』かも分かることがあります。
また、雑音があれば、心臓の弁に問題があることが分かります。

いずれも血液循環が上手くゆかなくなる原因です。

呼吸と血液循環は、とても大切

生命を維持してゆく為には、正しい呼吸と血液循環が不可欠です。
聴診することで、この2つに大きな問題があるかどうかが分かります。

もちろん、診断は【問診】やその他の【身体診察】や検査によって、総合的に判断する事ではありますが、【身体診察】の中でも【聴診】はとても大切なものの一つです。

【聴診】を受けるときの注意点

ところで、【聴診】は聴診器を使って音を聞くことで行いますよね。この聴診器、診察する側は実はかなり気をつけて聴いているのです。
時々、聴診中に患者さんが話をすることがありますが、音声が胸に響いて、その他の音が聞こえなくなってしまいます。また、テレビなど周りの音がうるさいと、微妙な音が聞こえにくくもなります。

患者さんの異常を教えてくれる大切なサインなのです。見落とし(聴き落とし?)の無いように、患者さんの「音」を、耳をすませて聴いて居ます。なので、どうか聴診中は会話をせずに静かにしていて下さいね。

細かい話をすると、「呼吸音」を聞く時は深呼吸をしてもらうほうが良いのですが、「心音」を聞いている時には出来れば呼吸を止めてもらう方が良いこともあります。

時々、「少し息を止めてください」と言われる時には、医師の方も息を止めて、じっと心音を聞いている時です。

聴診中は静かにすることがポイントです

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