風邪に 抗生剤?
この時期、風邪にかかる人が多くなります。
一般的に、「風邪には抗生剤が効かない」と云われています。
『抗生剤』は細菌による感染症に有効であり、風邪はウイルスによる感染症だからです。
したがって、風邪には特効薬はなく、咳や鼻、頭痛などの症状を緩和する薬があるだけです。
自分の体が治してゆくのです。
ただ、風邪だと思っていたら別の病気だった、ということが良くありますので注意が必要です。
今の季節だと、鼻水が続いてくしゃみも出て、頭も重いが熱はないという場合には花粉症の事が良くあります。
花粉症であれば、『抗アレルギー薬』の内服や点鼻薬で良くなります。
インフルエンザも最初の症状は風邪と区別がしにくいです。突然のぶるぶるする寒気、38度以上の発熱があって、周りに流行があれば疑われます。
また、時々お子さんの間で流行する溶連菌感染症の場合は、喉の痛みと発熱が主な症状で咳は余りありません。
この場合は1週間程度『抗生剤』を飲んで治療します。
このように一見、風邪のようでも異なる病気もありますので、4,5日たっても風邪が良くならない、或いは症状がとても辛い時などには、鑑別のためにも医療機関への受診が必要です。